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酌井社労士事務所便り【2026年7月号】同一労働同一賃金ガイドライン改正・高年齢者の熱中症対策(2026/7/6)

2026年10月から適用される同一労働同一賃金ガイドラインの改正、過去最多を更新した職場の熱中症と高年齢者の熱中症対策・補助金活用、そして7月の税務・労務の手続き。 今月号は、夏に向けて企業が早めに確認しておきたい3つのテーマをまとめてお届けします。

いずれも対応の準備に時間がかかるものばかりです。自社の体制を見直すきっかけにしていただければ幸いです。

目次

同一労働同一賃金ガイドラインが改正されます

◆同一労働同一賃金ガイドラインとは

令和8年4月28日に同一労働同一賃金に係る改正省令・告示が公布され、改正同一労働同一賃金ガイドラインが令和8年10月1日から適用されます。 このガイドラインは、正社員と非正規雇用労働者(パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者)との間で待遇差が存在する場合に、 どのような待遇差が不合理、あるいは不合理でないのか、原則となる考え方や具体例、留意事項を示すものです。

◆ガイドライン改正のポイント

今般、裁判例の蓄積などを踏まえて記載が見直され、明確化や充実が図られているほか、新規に追加された内容もあります。 特に、各種手当(退職手当、無事故手当、家族手当、住宅手当等)や福利厚生(夏季冬季休暇、褒賞等)について、具体的な考え方や例示が追加されています。

また、改正省令により、非正規雇用労働者を雇い入れた時の労働条件明示事項について、現行の明示事項に加え、 新たに「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる」旨の明示が追加されます。 説明の際は、「資料を活用し、口頭により説明する方法」または「説明すべき事項を全て記載した分かりやすい内容の資料を交付する等の方法」により行います。

◆企業に求められる対応

企業においては、非正規雇用労働者からの説明請求への対応が一層重要となります。 各種手当や福利厚生の支給基準の見直し、就業規則の点検、説明体制の整備が欠かせません。 ガイドラインに基づき、厚生労働省が公表する関連書式やリーフレットも活用しながら、早めの確認と対応を進めましょう。

【参考】同一労働同一賃金特集ページ(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972.html

高年齢者の熱中症対策と補助金活用

◆過去最多の死傷者数、高年齢者は特に注意

2025年の職場における熱中症による死傷者数は1,803人と、統計開始(2005年)以降最多になりました。 年齢別では、25~29歳の129人に対し、60~64歳は181人、65歳以上は278人と、高年齢者が多くなっています。 加齢により体温調節機能や暑さの自覚が低下する高年齢者は熱中症を発症するリスクが高く、企業として積極的な安全配慮が求められます。

◆熱中症対策の義務化への対応

2025年6月からの改正労働安全衛生規則では、職場の熱中症対策が「義務」とされています。 ①体制整備、②手順作成、③関係者への周知の3つが重篤化を防止するために義務付けられ、違反には罰則の適用や業務停止命令の可能性もあります。 そのため、予防対策として実効性のある対応が必要です。 具体的には、WBGT値(暑さ指数)の把握とそれに基づく作業環境の改善、作業負荷の軽減、休憩や水分補給の管理等が求められます。

◆エイジフレンドリー補助金の活用も有効

60歳以上の高年齢労働者の熱中症予防対策には、「エイジフレンドリー補助金(熱中症対策コース)」の活用が可能です。 スポットクーラー、ミストファン、WBGT指数計、電動ファン付き作業服等の導入経費が、補助対象となります。 補助金の申請は事業者自身が行う必要があり、審査による要件確認や書類の準備には一定の時間を要しますし、実務対応も発生します。 申請受付は2026年10月31日までですが、予算額に到達次第終了となるため、早めの検討が重要です。

【参考】令和7年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表します(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73330.html

【参考】「令和8年度エイジフレンドリー補助金」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09940.html

7月の税務と労務の手続[提出先・納付先]

7月に必要となる主な税務・労務の手続きは、次のとおりです。

期限 手続きの内容 提出先・納付先
10日 健保・厚年の報酬月額算定基礎届の提出期限<7月1日現在> 年金事務所または健保組合
10日 源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付 郵便局または銀行
10日 特例による源泉徴収税額の納付<1月~6月分> 郵便局または銀行
10日 雇用保険被保険者資格取得届の提出<前月以降に採用した労働者がいる場合> 公共職業安定所
10日 労働保険の今年度の概算保険料の申告と昨年度分の確定保険料の申告書の提出期限<年度更新> 労働基準監督署
10日 労働保険料の納付<延納第1期分> 郵便局または銀行
15日 所得税予定納税額の減額承認申請<6月30日の現況>の提出 税務署
15日 障害者・高齢者雇用状況報告書の提出 公共職業安定所
31日 所得税予定納税額の納付<第1期分> 郵便局または銀行
31日 労働者死傷病報告の提出<休業4日未満、4月~6月分> 労働基準監督署
31日 健保・厚年保険料の納付 郵便局または銀行
31日 健康保険印紙受払等報告書の提出 年金事務所
31日 労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出 公共職業安定所
31日 外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日> 公共職業安定所
31日 固定資産税・都市計画税の納付<第2期> 郵便局または銀行

※固定資産税・都市計画税は、都・市町村によっては異なる月の場合があります。

今月号のテーマは、いずれも10月のガイドライン適用や夏本番に向けて、今のうちから準備を始めておきたい内容です。 就業規則の点検、熱中症対策や補助金申請、各種手続きの進め方などでお困りの際は、お気軽にご相談ください。



社会保険労務士 酌井敦史

酌井社会保険労務士事務所/合同会社メグリア 代表

伊勢商工会議所にて企業の経営相談や労務管理に従事した後、2018年に社労士として独立開業。

労働法務・給与計算を中心に、採用から退職までトータルに支援。 県外企業にはオンラインで柔軟に対応し、地域No.1の人事労務の総合商社を目指しています。

労務管理や各種手続きに関するご相談は、酌井社労士事務所にお任せください!

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